昔のなんかレビュー

*ほとんど1,2年前のッス


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悪魔の沼
監督:トビー・フーパー、出演:ネヴィル・ブランド、メル・フェラー、ロバート・イングランド

最狂マカロニウエスタン・ホラー”悪魔のいけにえ”でお馴染みのトビー・フーパー監督作。
悪魔のいけにえ」で成功を収めたフーパー師、今度はハリウッドに進出です。

□あらすじ
テキサスの寂れたモーテルの店主が、宿泊客を血祭りにあげ(思い込みで)
死体を庭の沼に飼っている大鰐に処理させる。
えじきになるのは、元売春婦、神経質な旦那とその家族、遊び人(ロバートイングランド)、元売春婦を探しに来た父親とその娘。
というそうそうたる面々。特に、神経質な旦那は、一歩間違えば店主と同じくらいのパラサイター。
結局、少女(神経質な旦那の娘)をワニのいる沼に落とそうと、金網をグラグラ揺らしている間に、少女の母親に突き飛ばされ
逆に、ワニの餌食になって終わり。

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□感想

開始早々、売春宿で変態プレイを強いるロバート・イングランドが素晴らしい。
この人は、その後「エルム街の悪夢」のフレディ役で一躍人気者になりますが、この頃からこんなことばっかりしていたようです。
さて、この「悪魔の沼」ですが、巷では駄作というレッテルが貼られているそうです。
確かに、広大なテキサスの片田舎を殺戮マシーンこと「レザーフェイス」が大暴れした傑作
"悪魔のいけにえ"に比べてしまうと、相当スケールダウンした感は否めません。
なにしろ、前作ではオールロケーション撮影だったのに対し、今作はセット(スタジオロケーション)での撮影ですから
同じテキサスが舞台でも、こじんまりとした感が、ブラウン管からも滲み出してしまうのは仕方ありません。

こんな、ショボげな作品ですが、見所が無いわけではありません。
例えば、モーテルの狂ったオーナーを演じるネヴィル・ブランドー。
血走った目で、宿泊客を鎌で襲う様は、思わず「演技じゃないんじゃないだろうか?」と錯覚してしまうほど。
また、昨今のホラー映画にありがちな「冗長感」が無いのも観るものを飽きさせません。

1:女が泊りに来た。
2:「お前、売春宿の女だろ!(その他、妄想) 」
3:「殺す!」(この間、言い訳無用)
4:お客さんが来ました。
1へ戻り以下繰り返し(本当はもっと違う展開もありますが内容はほぼ同じ)。

どうですか?このスピィーディーな展開。ネヴィル、問答無用です。これこそホラーの醍醐味です。
で、このオーナーなんですが、多分、女性に凄いコンプレックスがあります。
男性も殺してしまうのですが、それは都合上で「仕方ない」という感じ。
売春宿に入り浸っているロバートイングランドは「汚れた売春婦と寝ているから」という理由で殺し
飼い犬(スヌーピー)を誤ってワニに食われてしまった家族の「奥さんのシャワーシーンに興奮して」旦那を殺し(子供は逃げた)
娘(最初に殺害した元売春婦)を探しに来た父親を「売春婦の父親だから」と殺します。
で、何故か、シャワーを浴びていた奥さんはベッドに縛り付けて軟禁します。
その後、逃げ出した奥さんにワニ沼へと突き落とされてしまう店主は詰めが甘いというか、男は完全に殺害しているのに女性に対してはやたらとおろそか。
この辺からも、「女の人コワイだけどアレな感じのこととかしたい」という、店主の深層心理が見て取れます。
で、その心理が飼っているワニに象徴されているのではないかと。
ワニが小犬(スヌーピー)をバックリやった後に、泣き叫ぶ子供の声を聞きながら、ネヴィルがこんなセリフを漏らします。

「あいつは、本能だけだから…」「仕方ないんだ、本能丸出しで誰にでも見境がないから…」

ワニ=本能丸出し=汚らわしい売春婦=女子全員
こういう図式が成り立ちそうなセリフです。
つまり、ワニ=女性を飼う事によって、自分の立場をワニ=女性より上にしたい、と。
でも結局、そのワニに食い殺されてしまうんですけどね。案外人間味溢れるところが微笑ましい。
だって、レザーフェイスはやりすぎだったもの。死なないもの。家族も怖いもの。
でもネヴィルは人間臭い。そこが良い所といえば良い所。
で、なんかこんなヤツ結構、いそうだなぁ、なんて思ってたら、この映画は実際に起こった事件をモチーフにしてるらしいです。
あー、やっぱり。
前作も、実在の殺人鬼(エドゲイン)をモデルに作られてましたねそういえば。

で、結局何が良いって、やっぱり展開の速さ。そして被害者達もやっぱりちょっとどっかオカシイところ。
殺す方も殺される方もチョットオカシイから、観てる方は全然怖くない。ゲラゲラ笑いながら観られる。そこが良い。
でもやっぱり「こんなやつ近くにいたらイヤだなぁ」と笑いながら思いました。

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何を考察してんだ。そしてやっぱり女体に関して。


これまた転載です。

ナマス氏に薦められて観たんだったなぁ。懐かしい。

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25時
監:スパイク・リー  出:エドワード・ノートンフィリップ・シーモア・ホフマンバリー・ペッパーロザリオ・ドーソンアンナ・パキン 2002 米

何者かの密告によって麻薬捜査局に逮捕された、ドラッグディーラーのモンティ。彼の刑は実刑7年。そして服役までの猶予は残り25時間。
シャバで最後の日をモンティは、親友2人、恋人そして実の父と過ごすことに決める。
残されたわずかな時間に、親友とは、そして人生とは?という疑問を反芻するモンティ。
いっぽうで、自分を密告したのは「恋人」のナチュレルではないか?という疑惑まで生まれ・・・
監督はシリアスな作品に定評があるスパイク・リー

いやいや、今年はもう「ビッグフィッシュ」で満足していたわけですが、ここにきてスゴイ作品が。
奇しくも、下のミスティックリバーと似たような「幼馴染2人との友情」という。
でもこっちは方向性が180度違いました。もう、かっこよすぎる。
あっちが、「人間の奥底に潜む暗黒」を描こうとしていたのに対し、きこっちは、みようによっちゃスクールウォーズに匹敵するくらいの熱さ。
で、エドワードは今回、かなりグダグダなダメ野郎の役だったんですが、それをかっこよく見せられるところがまあノートン君のスゴサですね。安心できる。
でも、今回の主役は、脇の2人に限ります。幼馴染のね。
まずは、高校教師を演じる「フィリップ・シーモア・ホフマン
この人って、ビッグリボウスキのときに「リボウスキさんの秘書」もやってたと思うんですけど、今回のダメ加減はすごいぞ。シリアスなストーリーの中で唯一、この人の演技に笑った。
クラスの女生徒に惚れちゃって、「キスするかどうか」で友人の最後の夜に悩んじゃったり、酒の勢いで・・・ 
とか一連の演技がやばいくらいオモロイ。
で、もう一人の名演が、「バリー・ペッパー」扮する株式ブローカーのフランク。
この人、いつもは本当に女の尻ばっかり追いかけてる(実際、作中、画面に写るとこに女性がいると"必ず"尻を見てます)くらいの尻フェチ。
で、もういかにもなプレイボーイタイプなんすよ、自分のモテる理由は「○○○がとてもデカイんだ(しかも遺伝)」とかいったりして。
でも、最後にもうコイツがカッコイイ。男前すぎる演技をしてくれる。

で、最後に、アレがあって、「またミスティックの二の舞かよう」なんて思ってたら、もう全然違いました。哲学的な終わり方。
ここではモンティの実父が素敵すぎるんですけど、それは観てのお楽しみです。しんみり泣けます。

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相変わらず"尻"とかいってやがりますね。

出てきたので、当面書くこともなさそうなのでこっちに転載してこうかと思うます。まあ昔の日記とかに比べれば大分恥ずかしさも無いのでいいかなぁと。

たぶん1年から2年くらい前のです。

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レクイエムフォードリーム
監督:ダーレン・アロノフスキー、出演:エレン・パースティン、ジャレッド・レト、ジェニファーコネリー

さて、ジェニファーのコネリーさんということで、さぞかし、エッチ(覚えたての中学生的な使用方法)な内容に期待しつつビデオ再生。
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どうやら、スケベ(久々に使いました)な映画ではなさそうです。
麻薬中毒者とそのお母さんとその恋人と麻薬中毒者の仲間、の4人のお話です。
その4人の持つ、それぞれの夢が破綻に向かう様が描かれています。
映像が素晴らしく、さまざまなフラッシュバックがストーリーにスピード感を与えています
麻薬によって、4人の夢が壊れて(夢の実現にも麻薬が必要だった)行く過程は、激しく鬱になります。
その中でも、お母さんの壊れ具合は、悲壮すぎます。
案外、傑作っぽいです。ジェニファーは美人局(これも最近覚えました)でしたけど。

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なんかエロばっかり期待してますね。