グルメネーム

美味しそうな名前、というのがあります。
その感覚はきっと僕の子供の頃の郷愁の念が大きな割合を占めておろうと思います。
例えば、「ドン・カステラーノ」
イタリアンマフィアものの映画で彼の名前を発見した途端、僕の口は半開きで涎をダラダラと垂らし続けていたのであります。
もちろん「カステラ」の部分に反応したのは言うまでもありません。
劇中、マフィアの大ボスである彼がいくらチンピラに凄んでいようとも、謎のマシンガンで悲壮な死を遂げようとも、僕の中では「カステラさん」である為に、「甘く柔らかいやつが睨みを利かせているな」とか「弾丸がフカフカに!フカフカ(ちょっとしっとり)に!」といったスィートパラノイア餌食であり、名作映画であることを忘れてしまいます。
あとは「サバンナ」もなんだか、水分の少ないパサッ(いうなればファサッ)とした甘みのあるどこかの果物のようですし「マルコポーロ」も(当然の如く)パサパサした感じの卵系練り菓子を想像しております。
でもやっぱり一番は、あのテノール歌手だかなんだかの「パヴァロッティ」ですね。
僕が思うに、フヨーンとしたプリンをもっとプリンとさせた感じので、ミルククリームより濃厚な虹色のクリームがサンドされていたりするんです。うん。
「銘菓パヴァロッティ
きっと王室に献上した歴史のあるものに違いない、とかですね。
そんなアレで夜は今日も更けて行きます。

ではっ