ポンヌフの変人

何かやろうとするけど直前でご破算。

これは小学生の頃から。
夏休みの宿題で「自力で貯金箱を作れ。オリジナリティーのあるヤツをな」と先生と呼ばれるティーチャー的な人から宣告され、その日の夕方には自前の画用紙に、未来の国宝になるであろう貯金箱の草案が(緑一色の)クレヨン画で作成されたのでありました。
それはまるで宇宙の中心を想像させるかのような神秘に満ち、かつ、バカの子特有のデタラメ具合が程よく(というか97%を占めていました)溶け合った、まさに夢のような貯金箱なのでした。
よし!
気合一閃、僕はそれをベッドに放り投げ、友人たちと野球をするべく近所のグラウンドへと向かいました。
翌日は材料を買い集めるため、近所の「何でも屋」として著名な、I商店へと赴き、総額400円という当時の僕にしてみたら夏休みの1週間は暮せるほどの金額をつぎ込みさああとは作成するだけ、と相成りました。

しかし、そこからが僕の本領発揮です。
友人たちとの交友(屋根にのぼって裸でうまい棒食う等)を優先するあまり、ずるずると時間だけが過ぎていき、材料(400円)と未来想像図(タダ)は押入れの片隅へ追いやられて行きました。

そして夏休み最終日、母親の「貯金箱作ったの?あんた」という叱咤により、しぶしぶ貯金箱について思い出してみたはいいものの、今までの放蕩暮らしが祟り、他の宿題もまったく手をつけていないという有様。
ぶつけようの無い焦りと怒り(そしてこれはアイツの分だー!とか言いながら)に泣き叫びました。
そしてパワフルな父親のゲンコツに怯え、貯金箱以外の宿題を片付け終え疲労困憊浪々粛々した僕は、一番のメインである貯金箱はすっごい適当に、紙粘土で作成する結果になったわけです。
「なにこれ、虫?」
兄の無慈悲な言葉に割と納得し、それを提出したのでありますが、心の中では「小学生が貯金箱作ってどうすんだよ。貯金する金とか全然ねえよ(材料費などで)」と思っていたとかいないとかいたとか。
まあ、でも提出できたからいいやーとかその後もグウタラ人生を送っているんですが、それがいけないんじゃないか?小学生当時の僕!

とひとりで過去につっこんでみたところで僕はカレーを食いにいきます。
アデュー

ではっ


グダグダライフに磨きがかかってきました。

ということで、今日は「ひとりDE徘徊」IN谷中にでもブラリとしてやろうかと画策していたんです。
あすこは、ロンリー散歩したりグネグネしたりするには最適な町ですからね(ひとりなので肉屋でコロッケをいくら買い食いしても怒られないところも魅力)。
ですが直前になって
「いやいや寒いしね」
「意外と距離あんよ」
「コロッケそんなに食いたくねーよ、コロ助じゃないんだから」
というような謎の囁きが耳元をちょっと早い春風のごとくくすぐりましたので、止めました。
いわゆる世間一般でいうところの「ドタンバキャンセリング宣言」なわけでした。
しかしながらそのままゴロゴロしててもアレなので、掃除洗濯などの家事をすべてオペラ調で唄いながらこなしました(生活の工夫)。
興に乗って、普段からちょっと興味のあった「風呂場で本を読む」という究極のOL休日スタイルを敢行してみたんですが、風呂場に持参した本が「ザ・ヤクザ」(本当にこんなタイトル)だったため、お風呂の水よりも血沸き肉踊ってしまい、「あっちーよ、バカ、拷問かよ」とか叫びつつ5分くらいで浴槽を飛び出しました(その際にザ・ヤクザを浴槽に落としました)。

やはり毛むくじゃらの30男がOLスタイルに則ろうなどというのがそもそもの間違いであったようです。
「ガッデム!オシャレOLの風呂が全部、五右衛門風呂になればいいのに」
と物凄いデカイ筆でもって半紙にそう悪態を書きなぐり、僕のセレブ(レブ・ビーチ系の何かでしょうか?)ライフはそこで幕を閉じたわけですが、わりと満足です。

で、そんなこんなで思い出してみたば、「何かをやろうとする直前でどうでもよくなる」て事がわりとよくありまして。
次の日記では(暇なので)その辺を書いてみたいと思いマッスル。

ではっ