ダンボールハウス

23日の引越しに向けて気合を入れて荷造りを進めていたんですが、気がついたらピノ(notナムコットスターズ)片手に押入れから出てきた漫画本を「ハットリ君って表情ひとつしか無ぇー」とかゲラゲラ笑いながら読んでいる、というまさに超常現象に近いアレな僕です。
そしてこのままじゃいかん(ハットリの無表情に対する苦言)とダンボールと呼ばれる、組み立てると"衣類や書籍やCDなどが知らないうちに片付く魔法の茶色の厚紙"を駆使してがんばりました。
しかしどうしたことか、気がついたらそのぬくもり空間の中で「ハットリの渦巻きってなんの意味あんのよ?」と捨てられた猫のように騒いでいる次第でありまして、やっぱり超常現象。
ハットリ批判ばかりを繰り返していても仕方ないのでベヌーッとダンボールから這い出しました。
しかし何か底知れぬ虚無感が全身を貫き通し遊ばせましたので、再度ダンボール(以下、ダ)に侵入(not之繞)した所、物凄く落ち着きました。
更にダンボール上部をファサリと閉じ己の両瞼を閉じると、そこはもうなんだかこの世から切り離された平穏プレイスで心落ち着き野郎と化したのでした。
即身仏ダンボールの中でやれば苦しまなかったろうに」
薄暗闇の中でそんな事を思いつつ、ジーッとしてましたらなんだか胸が苦しくなってしまい、「ウーム、これがいわゆる世間一般でいうところの”悟り”なのだな」と呟いたりしていると、どんどん鼓動が早くなっていき、これが恋なのかしら?などと頬を赤らめていたのですが、今は夏ですそしてダンボールの中は通気性が悪いんですバカ。

ということでドジャーンヌ!とダンボールを飛び出して自らの体温的な湿気でもってシナシナになった茶色厚紙をバカ野郎!叫んで蹴り飛ばしました。
蹴り飛ばした勢いで足を骨折したんですが、「"これが本当の密室殺人?ダンボールの中で男性死亡(笑)"とかの見出しで紙面を飾らなくて本当に良かったなぁ」とやっぱりアイスを食ってグダグダしていたのです。

余談ですが、引越し準備はまったく進んでいません。