洋服バトン

「お前さん、本当にヒッチハイカーかい?」
間近でみる少年の姿は、ジムを更に驚かせた。
スーツがかっちりしていたのは勿論のこと、靴はピカピカに磨かれていたし(ジムにはわからなかったが)、手にもったトランクも高級なもののように思えた。
ヒッチハイクというよりも、ウォール街にでも出向きそうな雰囲気だった。
「さしずめ、トラックがリムジンといったところか」
ジムは自嘲的にそんな事を思いながらも、助手席で背筋をピンと伸ばしまっすぐ前に視線を向けたこの奇妙な青年をまじまじと見つめ、更に奇妙な事に気が付いた。
通り過ぎる時にちらりと見た時には「風で乱れている」のだとばかり思っていたが、青年の本来、髪の毛がある部分には、ライオンの鬣に似た毛の塊が、風変わりな帽子のように頭に乗っかっていた。
それはまるで、ビバリーヒルズの紳士に未開拓の地の部族の被り物を被せたかのような奇妙な光景であった。
だが、ジムが何より驚いたのは、普段なら誰であろうと滑稽としか思えないその風貌が、青年に素晴らしく"似合っていた"事だった。


ジム・ドネルがその青年を乗せたのは、北の空から綿菓子みたいな雨雲が広がり始めた頃だった。

アーカンソーの天気が変わりやすいのは知ってはいたが、つい数分前まで青空が広がっていた空間がやけに非現実めいたものに思えてジムは、はからずも苦笑してしまった。
ジムの運転するピックアップトラックのカーステレオからは「酒も涙も枯れちまった」とがなりたてる古いカントリーソングが流れていた。
ステレオのスイッチをひねり、ガラガラ声の歌手の声から、淡々とニュースを読み上げる(南部訛の)ベディ・スキーニーの声に変わると同時に、親指を上に突き上げるお決まりのポーズをした青年が路肩に突っ立ってるのが見えた。
ベティが「ヒッチハイカー禁止条例」についてのニュースを読み上げ、「クソ程の魅力も無い怠け者」
と遠まわしにコメント(いつもなら"牛のケツに突っ込んでおけ"とでも言っているだろう)しているのを片耳で聞きながら、「今回ばかりはあんたに賛成だ」とジムはぶっきらぼうに言い放った。
ジムは最初から青年を見過ごすことに決めていたが、ピックアップが砂埃をあげ彼の前を通り過ぎるときに、スピードを緩め、横目でその姿をチラチラと観察してみた。
青年が小奇麗な、(そのブロンドの髪をきちんと撫で付けていれば)そのままカレッジの卒業式にも出席できるような格好をしていることにジムは少なからず驚いた。
華奢な体躯によく合ったダークグレイのスーツは高価なものに見えたし、顔も風呂上りのように清潔で、少し首を伸ばせばカミツレの匂いを嗅ぎ取れるような気さえした。
運転するトラックが青年を追い越してから、ジムは、気を、変えた。
急いでブレーキを踏み、50ヤードほど離れた所でストップさせると、窓から首を出し青年に声をかけた。
「すまんすまん!ちょっと考え事をしてたんだ!ヒッチハイクかい?」
青年は一瞬、不可解な止まり方をしたトラック(とその運転手)を怪訝そうに見つめていたが、やがて、ゆったりと、そして"10年来の友人に向かってするように"ジムに向かって手を振った。
それから少しして(少年はその若さにしてはまるで老人のような歩き方をしていた)助手席のドアが音も無く開かれ、同じように静かに少年が乗り込んできた。

イサカ軍師の住む、ベトナムの村方面から「シキュウコイ」という狼煙があがったので行ってみたらば、プルンプルンの寒天を無言で差し出されたのでとりあえず持って帰ってきました。

そんな前フリ無視で早速始めるゼ!



★好きなショップ・ブランド

なし。というか知らないです。

★今、ヘビロテな服・アクセサリー

プロレスマスクが4つ並んだデザインの黒いTシャツ


★勝負服

同上。勝負=プロレスだろうがッ!(猪木ばりにビンタをはられる)


★好きなティスト

Tシャツとジーパン(と部屋とYシャツと平松愛理)とベルボトムは命です。それしか持ってないんですけどね。
夏場はハーフの軍パンとTシャツオンリー。
Tシャツだけで生きていきたい願望。

★好きな色・柄

Tシャツでよく買うのは黒です。
あとオレンジとか好きですが似合わないのであんまし買いません。
柄というか、赤地に漢字とか変な風水とかロボットとか入ったデザインのTシャツが好きですね、一番。

★秋冬狙ってるアイテム

いくら寒くても無理やりTシャツスタイル。
秋と冬でもジャンパニスト(ジャンパー人)なので特に。
コートつーのを一回買ってみたいです。


*イサカ軍師、期待に添えずスンマセン!オシャレとかってオシャレ手帳くらいしかしらないんです!


★バトンをまわす5人

んーとりあえず〆で。
持ってきたい人はご自由にどうぞー(でもナマステクノ氏はぜひとも知りたかったり)