来るべきもの

タイトルの言葉を会社の人に言われたのです。
何故なら昨日は健康診断だったから。そして僕は昔から検便が苦手でその一言を聞いただけで緊張して一週間は便が出ないのです。
小学生の頃はあまりにも頑なに便採取を拒む僕をみかねた母が「出るまで便所に待機」という遊び盛りには拷問とも言えるまさしく雪隠攻めを敢行させられるくらいのがんばり入道だったエピソードからもそれは伺えるかと思えます。

ということで、件のセリフは「お前昨日便出たのかよ?」を表す隠語だったわけで、隠語とかいうわりには退廃耽美なイメージをまったく匂わせない、まったくもって僕らしいダメワードであるともいえるのです。

結局、がんばり入道だった僕もいまはむかし。「チーズを食ったら2分で便所」なアレですからすっきりと排便を済ませました。

ドシーっと排便して一服していた僕。
しかしここに罠が潜んでいるとは思いませんでした。
習慣とは恐ろしいもので、恍惚のため息とともに水洗レバーを引っさげておったのです。
ドジャー!
すごい!水って生きてるのかも!
そう思った時にはときすでに遅し。お宝(NOTガールズ)は哀れ激しい水流とともに流れていったのでありました。
きれいになった便器内を呆然とみつめつつ、思案していた僕に神からの一声ともいえる啓示が耳元をくすぐりました。
「犬の糞でもいけるらしいゾイ!」
ナイスアイデアマン!
狭い便所内を用心深く小躍りをしつつ、外へ飛び出ました。

トレジャーハンター気取りで近所の犬小屋を覗きまくる僕でしたが、最近の飼い犬は糞をしないのか、一向に見当たらずあるのは変な骨の形をしたゴム玩具ばかりなのです。
「これだから現代ッ犬は!鎖でつながれてるのはどうやら首だけじゃないらしいな、ええ!?」などと叫んでいると"モップに手足生えた版"みたいなのにバックリ腕をやられました。
アイテー!(A,itee)

こうして僕のゴールドラッシュは幕を閉じ、なんとか翌日の朝に来るべき物を出し、無事健康診断をおえたのであります。

皆さん、犬って結構噛む力ありますわ。ダテに「犬」とか名乗ってないです。

ではっ!