ホクロかと思ったら刺青シールだったのね
都内のシティーホテル。
いくぶん広すぎるベッドの上で、奇妙な羽飾りのついたヘルメットの女を腕枕した同じく奇妙なヘルメットの男がボソリと語りだした。
1号「なあいい加減オレの事を"マンイチ"て呼ぶのやめてくれないか?」
3号「・・・なぜ?」
1号「なぜって・・・そりゃちょっと恥ずかしいからに決まってるだろう?まるでパンツ一丁のエロいバージョンみたいじゃないか」
3号「マンパワーという言葉を恥らっている乙女のような言い草ねメットなんか被っているくせに」
1号「それはお前も一緒じゃないか」
3号「あら、アタシはところ構わず平気でマンパワーって連呼しているけど?」
1号「それじゃなくてメットの話さ。星野スミレくん」
3号「とにかくあなたは少し意気地が無さ過ぎるわ。呼び名くらいでいちいちメットを青くさせたりして」
1号「青いのは元からさ。君だってまるで赤鬼のように赤いぞ?」
3号「ふふ・・・それは誉め言葉?」
1号「・・・ともかくマンイチはやめてくれよこっちだって立場があるんだ」
3号「猿の世話と太った関西人の話し相手なんてたいした立場じゃないじゃないの」
1号「うるさい!いいか!今の言葉は侮辱だ!オレとそして全世界の猿そして全世界の関西人に対してもだ!」
3号「全世界の関西人て何よ」
1号「黙れ!納豆を擦り付けた手でパー○ッチするぞ!いいのか!」
3号「あら、まだ納豆擦り付けていなかったの?いつもネチョネチョしてるわよ?」
2号「ムィーウィー」
1号「何々?それもそうだ、だって?このバカ猿が!猿バカが!」
4号「短気はあきまへんでマンイチはん。確かにあんさんの手ネチョネチョやで。ワテ、かないまへんわ」
1号「お前ホントに関西人かよ・・・しかしひどいな・・・"マンイチ"定着してるしな」
3号「ね?まあいいじゃないのそこがマンイチのいいところよ」
2号「ウキームキー」
4号「腐ってもワイらのリーダーや」
1号「みんな・・・」
4号「ほんじゃ仲直りついでに焼肉屋にでもいきまっか!」
3号「ホホホ、このデブ」
"どうでもいいが、この突き破られた窓の弁償代はやはりオレ持ちなのだろうか?"更けてゆく大都会の夜にマンイチの言葉はかき消されていった。
Hitomiオタクで有名であり、"長身痩躯色抜き髪"の僕の従兄弟が「パーマを当てる」と張り切っていました。
なんでも彼の働く職場の女性から「帽子取ると頭がパッタリですね!」と快活に言われたからだ、と彼もまた快活に答えやがりました。どうやらその娘にホの字(not浪花の春団児)らしいです。
で、パーマ当てるとどうなんの?と訊いてみたところ、彼の思惑では「パーマ=アフロっぽいの→ふっくらしてるので帽子取ったら普通と同じくらいになる」というビックリヘアーマジックみたいな青写真を描いているようでした。
「え!じゃあ帽子被ってないときは鉛筆の後ろのケシゴムみたいになってるってこと?」
それを聞きまして、初めて狩りを覚えたインディアンの少年ライクな素直かつ的確な疑問をぶつけましたら、「おめえ!殺す!」と激昂してこちらに突進してきたので「いや2B(ニービー(わりと濃いめの芯))だよ!」と言ったのですが効果はありませんでした。
得意の肩パンチを食らって意気消沈してる僕に向かって従兄弟は「HBならまだ許せる」などとコメントしてたんですが、どっちもどっちだよなぁとか思ったり思わなかったり。
ではッ!